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20101101

男と女、バーゲンセール

【カテゴリ:日常】

11月です。早いもんです。もうおそらく、あっちゅー間に正月になってしまうんだろうな。

正月によく、デパートのバーゲンセールなんかをテレビで中継しているけど、あれを見るたびに僕は「女性の活力ってすごいなあ」と思ってきた。
活力、というか、ワゴンに陳列された福袋なんかを追って、開店と同時にワーッと駆けていきますわな。で、数日前からチェックしてあったお目当てのブランドコーナーへ直行して「うわわ」とか「くふーっ」とか「むかかか」「ぐぎぃ」「くけけ」なんついながら、袋をひっつかんで、引き合いになろうものなら力づくでむしり取るようにしている。
あの時の女性って、女性としてでなく、なんか人間として輝いているような気がするんだけど、どうだろう。
これが男だったら、と僕は考えてしまうんだな。男ばかりだったら、こんなことはしないんだろうな、とか。男は「どうぞ、どうぞ」とか「いやいや、そちらが」とか言って、譲り合いを始めてしまいそうな気がする。
まあ、本気でやれば乱闘になるだろうから、そうならないように躊躇している部分もあるのかもしれないが、男って、なんだかそうやって女よりも世間体を気にしながら細々としてしまう癖があるんじゃないだろうか。いつもどこかに、大人としての振る舞いをするべきだ、みたいな規範を抱え込んでいる。そして、それに束縛されて生きている。
それに引き換え、女性は欲望に忠実だし、忠実な分だけフリーダムだ。
最近よく思うんだけど、女は男よりもずば抜けて生き方がうまい。
上に書いたような例えでも、その奪い合いをしたからと言って別に誰に咎められるわけでもないのだ。強いていえば、テレビの前の聴衆がおせちでも食べながら「やってるやってる」みたいなことを言うぐらいが関の山であって、彼女に面と向かって「奪いあったらダメでしょう」と非難をする奴はいない。
もちろんデパート側にしたって、自社の商品を奪い合ってほしいのであって、これが行儀よく並ばれてしまったら、まったく盛り上がりに欠け、多くの客は面白くもなくなんともなく、踵を返して帰ってしまうだろう。
そういう場面において、女性は上手に欲望を消化している。消化していい場面で、きっちりと消化しているのだ。
男は違う。自分のお目当ての商品があって、がっつくのがOKですよみたいな場所であっても、一旦遠慮してみたりする。そうして、結局欲望を消化できずに「なんだか今日は疲れた」みたいなことを言って、ずるずる家に帰ってきたりしてしまうのだ。
簡単に言えば、裸になっていいですよ、というシーンでスパーンと裸になれるのが実は女であって、男ってのは案外、右を見て左を見て「脱ぐか・・」と心の中で独りごちてから、そろそろとパンツを脱いでいるような気がするのだ。
男と女って昔からこうだったのだろうか。
考えてみるに、昔は違ったと思う。一番大きいのは、昔の男には暴力があった。つまり、乱闘OKだったわけだ。欲しいものを力づくで奪う。それが男の強さだった。
それが暴力反対、男女平等みたいな風潮の中で、男が腕力を失っていった。男の最大の武器である腕力を封じられ、学校教育によって、道徳だけを詰め込まれていった結果、草食系男子の繁茂みたいなことにつながっていったんじゃなかろうか。
いや、僕は暴力を推進しているのではない。目指すべきは暴力のない世界だが、それは男から腕力を奪うことではなく、ただ単に暴力を使わないで済む世界の構築だ。腕力そのものを奪ってしまえば、男は自信を失くしてしまうのだろう。
少し話がずれた。
ともかくも男が元気を失くしているのは、ここ最近の流れなのだろう。女にはますます活力がみなぎり、その分、男たちの活力は減退していっている。このままいけば、いつか男性と女性の立場は逆転するかもしれない。
仕事に関して言えば、すでにそれは起こっている。農業・工業といった肉体労働が主だった過去から、情報化社会へ、パソコンが主たるデスクワークに移行していった時、男と女に優劣の差などなくなったのだ。要は、現代社会は力でなく頭の勝負になった。
だけど、落ち着いて世界を見回してみると世界はまだまだ男社会だ。男が元気なのだ。日本はこのまま男に元気がなかったら、どんどん置いてきぼりを食らうのだろう。
金だけ積んでも、人間は出来上がらない。かといって、すでにこの国には、男たちがみなぎるパワーを得れそうな土壌もない。
先日お会いした中学校の担任の先生も「年々、入学してくる子供たちが、特に男子が情けなくなっていっている。幼稚化というかね。その分、なんだか女子は元気になっていっている気がするね。これは2000年代に入って急にひどくなった」と仰っていた。
冒頭のような昨今の女性の元気良さ、というのは、この男の情けなさに対する化学反応みたいなものなのかもしれない。


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