新しい記事を書く事で広告が消せます。
節分ですね。切ねえですね。ブンブンいってた頃が懐かしくてですね。節分ですね。
バイトしているスーパーの寿司部で、恵方巻きを2000本くらい作ったんですがね。僕はそのための米を昨日と今日の二日間で1トンくらい炊いたんだよね。リアルな話。1トン消費するんだなあ。この町で。砂糖と塩を調合して酢を沸かすんですがね、俺の体が酢になったよ。シャリロボっていうね、KUBOTA、ほらよく農業用の機械作ってる会社があるでしょ。あそこで出してる自動酢調合マシーンを駆使してブンブンやったんですが、やっぱ切ねえっすね。みんな、無言で食べられちゃうのかと思うと。
この恵方巻きってやつがいつ頃流行り出したのか、僕の記憶は定かじゃないんだけども寿司部のパートさんに聞いてみたら、なんか海苔作ってる会社が海苔の消費を増やすために仕掛けたことらしいね。情報がアバウトなんだけどね。道理で金の匂いがするはずなんだ。おかしいもん。豆まきが衰退したでしょう。僕は節分になるといつも言ってるけど、豆まきってあんな面白い文化ないのにね。鬼のへそに豆を当てるんですよ。やるべきですよ、断然、豆まき。鬼は嫁、とかやや後退しつつある鬼嫁ブームに乗っかったりね。ヘイ旦那、面白すぎでしょ。引き波食らってるぜ。
で、今日のテーマは「誰かが仕掛けた」ってことなんだけど、ブームってのは当然仕掛け人がいる。仕掛け人のいないブームなどなく、世の中に何かが流行ったとき、そこには必ず火つけ役がいるわけだけど、以前あった納豆ブームあるでしょ。ほら、スーパーからコンビニから、小売店からイオンまで、商品陳列棚から納豆が消えた事件。なにもいまさら引き合いに出すことはないんだけど、あれ、僕は未だに思い出すと憤りを感じるんであって、あの時僕は土方をやってたんだけど毎朝納豆食ってたんだな。ところがある日、近所のスーパーでいつもの納豆買おうと思ったら売ってねえんですよ、姉貴。ひとっつも売ってねえんですああ。あったまきたね。いつも買ってるものがいきなり買えなくなると、頭くるんだね。ヘッドカムだね。それからしばらく納豆が買えなかったんだけど、そんなある日、僕が組んでいるパンクロックバンドがライブに出演することになって、僕は思うがままに「納豆食えねえ」って歌を熱唱した後、対バンで出演していたガールズバンドを見ていたんだな。対バンっていうのは一緒にライブやろうぜって誘ったわけじゃないんだけどライブハウスの商業的諸事情で一緒に出演することになったほかのバンドの事なんだけどね。そのバンドのボーカルがMCでこんなことを言ったんだ。
「あたし、納豆騒動に騙されちゃいました!せっかくあの時、お母さんとスーパー行って、ありったけの納豆を買い占めたのに、テレビって本当にひどいですね!」
僕はもうね、百年目の敵を見つけたみたいな顔をしていたと思うな、その時。その後、悲しみがどっと押し寄せてきて、ライブハウスの天井を見つめながら、納豆に縛られた自分の人生を呪ったね。粘々していたのは僕の方だった、だった、だった、だった、ってフェードアウト。
そいでもって今現在、その誰かが仕掛けるブームの誰かになろうとしている僕は、どんなブームを起こそうか考えてんだけど、どうだろう、もう一回納豆ブームってのは。真説は逆説。流行るわけないものこそ、いま目をつけるってのはこれ素晴らしき発想の転換かな。くふふ、笑ってしかし、納豆の作り方を知らないんだ僕は。けどあれだ、出来るだろ。だって大豆を腐らせりゃいいんだろう?って手をつけたものの、なかなかうまくいかない。そうだ、納豆菌だ。納豆作るためには納豆菌が必要なんである。WHERE納豆菌。求む納豆菌。ワラ、ワラ、ワラワラワラワラ。ああ!ワラで人をワラワラさせたい!しかしくっそう、ワラがねえ。土台、今時代になかなかワラなんて手に入らないんだよ。せっかくチャンスなのに、ブームがそこで待ってるのに、くっそうって、そいでもう嫌になって、うああ!って大豆をブチ撒いたら、やっぱ豆まきって楽しいじゃん?みたーなことにならんかな、と思ってるんだけどね。流行らんかな。流行らんかな。そんな豆まき。流行らんかな。